心臓
Online ISSN : 2186-3016
Print ISSN : 0586-4488
ISSN-L : 0586-4488
症例
運動誘発性冠攣縮性狭心症と考えられた1例
横山 亮中島 大成津久田 享三宇津 典明宮越 一穂
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 43 巻 11 号 p. 1484-1487

詳細
抄録

症例は51歳, 男性. 2009年7月ころより安静時, 労作時に胸部圧迫感を認めたため, 当院循環器内科受診. 運動負荷心電図施行中, 胸部症状を認めたため, 試験を中止し, ニトログリセリンを舌下投与したが, 下壁誘導にてST上昇と症状の持続を認めたため, 緊急冠動脈造影検査を施行. 器質的冠動脈狭窄は認めず, 運動誘発性冠攣縮性狭心症と診断した. 入院後, 冠拡張薬内服し安静時, 運動時とも症状は出現しなくなったため, 退院となった. 労作性狭心症の鑑別診断の1つとして留意すべき疾患であると考えられた.

著者関連情報
© 2011 公益財団法人 日本心臓財団
前の記事 次の記事
feedback
Top