心臓
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第27回 心臓性急死研究会
ボクシング練習中に心臓振盪を起こした漏斗胸の1例
武 寛伴場 主一大原 美奈子林田 晃寛廣瀬 英軌廣畑 敦山本 桂三吉田 清大江 透
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2015 年 47 巻 SUPPL.1 号 p. S1_105

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抄録

 軽度の漏斗胸を認める16歳男性. 高校入学時よりボクシング部に入部. 練習で初めて胸部にパンチを受けた際に失神. AEDで心室細動を認め, 電気的除細動を施行. 神経学的後遺症なく回復し, 精査のため当院紹介. 12誘導心電図では, 高位助間で不完全右脚ブロックを認めるも, サンリズム負荷は陰性, 加算平均心電図も陰性であった. 心エコーでは, 左室収縮能は良好で, 冠動脈CTでも異常は認めなかった. 心臓MRIでは器質的心疾患はなく, 遅延造影も陰性であった. 電気生理学的検査で, 右室心尖部, 右室流出路からの3連期外刺激を行うも心室細動は誘発されず. 漏斗胸のためCT上, 胸骨後面は右室前面に接しており, 胸部へのパンチが心臓振盪を引き起こしたと考えられた. 心臓振盪を再現するために, 心室単回期外刺激をR on Tとなるタイミングで行ったが, 最大3連発の心室期外収縮を認めるのみであった.

 ボクシングの練習中に心臓振盪を起こした漏斗胸の1例を経験したので報告する.

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© 2015 公益財団法人 日本心臓財団
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