心臓
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第28回 臨床不整脈研究会
PentaRay®で最早期興奮部位を同定した洞結節リエントリー性頻拍の1例
鈴木 紅春成 智彦金子 雅一油井 慶晃平野 仁士佐々 達郎大橋 浩一立石 和也黒木 識敬弓場 隆生安倍 大輔岩間 徹
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2016 年 48 巻 SUPPL.2 号 p. S2_80-S2_85

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抄録

症例は51歳女性.心拍数185/分のnarrow QRS regular tachycardiaで救急外来を受診,ベラパミル静注で洞調律に復帰した.電気生理検査ではKent束伝導を認めず,房室結節リエントリー性頻拍も誘発不可能であった.イソプロテレノール投与下の心房頻回刺激で心拍数150/分前後の上室性頻拍が誘発された.この頻拍はウエンケバッハブロックを伴って持続し,十二誘導心電図のP波形からは,臨床的な頻拍で矛盾しなかった.またこのP波形は洞調律のP波形とほぼ同様であった.さらに頻拍はカテ刺激で容易に停止した.以上より洞結節リエントリー性頻拍と診断した.CARTO3®システムを使用,PentaRay®を用いて洞調律中と頻拍中のactivation mapを作成した.頻拍の最早期興奮部位は右房後側壁で,洞調律中のそれの約15mm後方に認められた.頻拍中にその最早期興奮部位で通電を施行,1秒以内に頻拍は停止し以後誘発不可能であった.洞調律中の通電においては次第に心拍数が上昇する所見が得られた.PentaRay®の使用は最早期興奮部位の同定とアブレーションを容易にしたと考えられた.

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© 2016 公益財団法人 日本心臓財団
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