心臓
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[症例]
帝王切開術翌日に心肺停止となったが, 集学的治療により救命し得た重症急性肺塞栓症の1例
中島 充貴櫻木 悟河口 達登斎藤 宇亮飯田 倫公山田 隆史小出 祐嗣和田 匡史川本 健治田中屋 真智子片山 祐介
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2021 年 53 巻 5 号 p. 499-504

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抄録

 25歳女性.第3子の帝王切開翌日に心肺停止となり当院に搬送.造影CT検査にて両側肺動脈主幹部に造影欠損像を認め,重症急性肺塞栓症と診断した.経皮的人工心肺補助法を導入し,引き続き血栓溶解療法および血栓除去術を行った.その後,血行動態は改善し,第3病日に経皮的人工心肺補助法から離脱した.しかし,帝王切開時の創部から腹腔内・骨盤内出血が持続し,巨大血腫を形成した.血腫の尿管圧迫による腎後性腎不全も併発し,第4病日に血腫除去術および止血術を施行した.播種性血管内凝固症候群も併発し,輸血および持続的血液濾過透析も必要としたが,全身状態は次第に改善した.第30病日に独歩退院した.退院時,明らかな神経学的後遺症は認めなかった.重症急性肺塞栓症の予後は不良であるが,適切な早期診断・治療により死亡率は大幅に低下する.重症急性肺塞栓症に対し集学的治療により後遺症を残すことなく救命し得た1例を経験したため報告する.

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