心臓
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症例 99mTechnetium-diphosphonateによる心筋シンチグラムで陽性像を呈した Coxsackie B4ウイルス性心筋炎の1例
岡 久雄渡部 良次柳沢 才子松本 真砂子根来 俊一峰 輝夫神前 昌三
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1979 年 11 巻 7 号 p. 723-728

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抄録
完全房室ブロックをきたしたCoxsackie B4 viral myocarditisの12歳男子に経静脈性ペーシングを施行し救命し得た.近年シンチグラムは各臓器の病変を知る目的で広く使われており心においても心筋梗塞はもとより僞陽性を呈するとされている心筋症,心臓瘤,外傷などにもその部位決定に広く利用されている.そこでわれわれは99mTechnetium-pyrophosphonateよりもその血中クリアランスが早く,骨よりもより心筋に特異的にとりこまれるとされている99mTechnetium-diphosphonateを使用した.結果は一過性にびまん性のとりこみをみた.患者侵襲も少ないことであり心筋炎の診断に是非試みたい検査法と考える.
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© 公益財団法人 日本心臓財団
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