心臓
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症例 経食道断層エコーで狭窄部位を特定し得た総肺静脈還流異常症再手術の1例
吉井 新平松川 哲之助杉山 央矢内 淳西尾 徹佐々木 啓明上野 明
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1992 年 24 巻 11 号 p. 1272-1277

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抄録
症例は5カ月男児,生後16日にTAPVDIII型にて根治術施行,退院後の経過観察中に右室肥大が進行,4カ月目の心臓カテーテルでPp/Ps=0.88で肺静脈狭窄が強く疑われたが,アンギオで狭窄部位を特定し得ず,経食道断層心エコーにて左右肺静脈の吻合部直前での狭窄と判明,5カ月目に経心房中隔的に狭窄部解除術を施行した.経食道エコーの有用性を述べ,初回手術での吻合法,経食道エコー所見,および再手術時の所見からTAPVD術後肺静脈狭窄発生に関する考察を行った.
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