心臓
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症例 僧帽弁後尖の異常膨隆
心房中隔欠損症を合併した姉妹例の症例報告と文献的考察
佐藤 禎二後藤 一雄小松 行雄渋谷 実今野 草二
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1974 年 6 巻 5 号 p. 697-705

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抄録
僧帽弁後尖の異常膨隆とは,心臓血管造影法(左室造影法)により,その解剖学的特徴をとらえてつけられた名称である.すなわち正常な僧帽弁は,収縮期に左房側におされてわずかに腔隆閉鎖するが,この疾患では僧帽弁後尖のみが正常範囲を超えて大きく左房側へ膨隆する.われわれは1972年本誌にて4例の経験例を報告したが,その後10数例を経験している.今回は心房中隔欠損症を合併した姉妹例を経験したのでそれを症例報告するが,それとともに10数例の経験を,文南1的考察と合わせ報告する.
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