心臓
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研究 先天性心疾患における成長ホルモンの動態
簡 瑞祥赤司 俊二森 彪
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1975 年 7 巻 5 号 p. 539-545

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抄録
先天性心疾患児の発育が遅延することは良く知られているが,その成因については種々の論議がある.1歳から11歳までの先天性心疾患児19名に対してInsulin 負荷試験による成長ホルモン(GH)の動態およびTRH(Thyrotropin Releasing Hormone)負荷試験による甲状腺刺激ホルモン(TSH)の動態を検索した.その結果左-右短絡群では対照群に比しGHの分泌が明らかに低下していた.チアノーゼ群では対照群に比してGHの分泌がやや亢進している傾向が見られた.
発育障害のある群はない群に比べてGHの分泌低下の傾向が見られた.心疾憲児の発育障害に対してGHが何らかの形で開与していることが考えられ,今後の検討が必要であろう.
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