2019 年 31 巻 2 号 p. 92-100
非対称な屋根形状をもつハウスにおいて冬季に散乱光計測を行い,散乱光分布特性を明らかにすると共に屋根面方位および屋根傾斜角とハウス内の積算散乱光量の関係を計算モデルにより調べた.計測結果から,散乱光のピークの出現時刻は屋根形状に依存することが示された.また,計算結果より積算散乱光量は冬季の場合屋根傾斜角より屋根面方位に依存するのに対し,夏季では逆の傾向がみられた.このことより,散乱光量を最も高くする屋根面方位および傾斜角は季節により異なる可能性が示された.