食品衛生学雑誌
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内分泌かく乱物質候補ビスフェノールA,スチレンモノマーによるトリプトファン-ニコチンアミド転換経路のかく乱作用
福渡 努鳥落 舞太田 万理佐々木 隆造柴田 克己
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2004 年 45 巻 1 号 p. 1-7

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抄録
内分泌かく乱物質候補であるビスフェノールAとスチレンモノマーがトリプトファン-ニコチンアミド代謝に及ぼす影響を調べた.1% ビスフェノールA含有食の投与により,トリプトファン-ニコチンアミド転換率は対照群の1/15に低下した.尿中のトリプトファン代謝産物量の分析より,キヌレニンから 3-ヒドロキシキヌレニンへの反応に関与するキヌレニンモノヒドロキシラーゼにビスフェノールAが作用することが推察された.1% スチレンモノマー含有食の投与により,転換率は軽度ではあるが有意に低下した.
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© 2004 公益社団法人 日本食品衛生学会
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