食品衛生学雑誌
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囲い養殖法により養殖されたトラフグの毒性
野口 玉雄高谷 智裕荒川 修
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2004 年 45 巻 3 号 p. 146-149

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抄録

1990年から2003年にかけて,日本各地の囲い養殖(網生簀養殖,陸上養殖)場から養殖トラフグ計4,515尾を採取し,肝臓,ならびに一部の個体については筋肉,皮,内臓,生殖巣などの毒性を調査した.食品衛生検査指針・理化学編のフグ毒検査法に準じてマウス毒性試験を行ったところ,いずれの検体からも全く毒性は検出されなかった.また,一部の肝臓につき,フグ毒(tetrodotoxin, TTX)〔(M+H)+=m/z 320〕を対象として液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)を行ったが,いずれの個体からもTTXは検出されなかった(0.1 MU/g未満).この結果,囲い養殖で無毒の餌を用いて飼育された養殖トラフグは無毒であることがわかった.

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© 2004 公益社団法人 日本食品衛生学会
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