食品衛生学雑誌
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市販牛乳のCoxiella burnetii 汚染状況および鶏卵中のC. burnetii 検査法の検討
平井 昭彦金子 誠二仲真 晶子石崎 直人小田桐 恵甲斐 明美貞升 健志新開 敬行矢野 一好諸角 聖
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キーワード: 牛乳, 鶏卵, Q熱, 汚染
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2005 年 46 巻 3 号 p. 86-92

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抄録
PCR法により市販牛乳244検体のCoxiella burnetii 汚染状況調査を行った結果,131検体(53.7%)からC. burnetii 遺伝子が検出された.このうち22検体についてマウスによる菌分離を試みたがすべて陰性であった.次にPCR法による鶏卵中のC. burnetii 検査法の検討を行った.卵黄に1 mol/L NaCl加phosphate bufferを等量加え,ホモジナイズ後遠心することで多量のタンパク質や脂質を除去できC. burnetii を沈渣中へ集菌することができた.SDSで消化後NaI法によりDNAを抽出しPCR法でcom1 遺伝子を確認した.本法のC. burnetii 検出感度は3.2×101個/卵黄1 gであった.本法により市販鶏卵200検体を調べたが,C. burnetii は検出されなかった.
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© 2005 公益社団法人 日本食品衛生学会
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