食品衛生学雑誌
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はじかみ(生姜)から検出された不明色素の構造
石川 ふさ子大石 充男新藤 哲也堀江 正男安井 明子上原 眞一荻野 周三伊藤 弘一
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2005 年 46 巻 3 号 p. 93-98

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抄録

焼き魚などにあしらわれる生姜の酢漬けであるはじかみの着色料検査で,食用赤色105号(R105)とともにTLC上に認められた2種類の不明色素についてPDA-HPLC,LC/MSおよびNMRを用いて構造解析をした.PDA-HPLCでの2色素の吸収スペクトルはR105のそれと類似しており,これらは類似の化学構造を有することが示唆された.またLC/MSの結果から,これら2色素はR105から1ないし2個のヨウ素が脱離した化合物であることが推測された.さらに 1H-NMRおよび 13C-NMR測定の結果から,これら2色素はR105の5'位あるいは4', 5'位のヨウ素が水素に置換した化合物であることが判明した.

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© 2005 公益社団法人 日本食品衛生学会
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