食品衛生学雑誌
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調査・資料
酵母増殖による飲み残しペットボトルの膨張・破裂の危険性について
小田 隆弘古田 宗宜稲益 建夫
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2006 年 47 巻 5 号 p. 237-241

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抄録
飲み残して密栓し室温放置したペットボトル飲料が破裂し,けがをする事故が増加しているため,飲み残しペットボトルの膨張・破裂の危険性について検討した。女子大学生145名を使ってオレンジ果汁ペットボトル飲料の飲み残しを調製させ密栓して25℃で10日間保管した結果,何も食べずに飲んだ飲み残しでは145本中9本(6.2%)にボトルの膨張が認められたが,キムチを食べながら飲んだ場合は144本中99本(68.8%)にボトルの膨張が認められた。膨張したボトル58本に衝撃付加試験を行ったところ4本が激しく破裂した。また,ペットボトルの膨張が起こりやすい飲料は,酸乳飲料や果汁飲料などの酸性飲料であり,それらの飲料の飲み残しペットボトルの膨張を引き起こす微生物は主にCandida 属酵母であることが分かった。
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© 2006 公益社団法人 日本食品衛生学会
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