食品衛生学雑誌
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食品由来酵母の同定におけるDNA塩基配列解析法と表現性状試験との比較
千葉 隆司和宇慶 朝昭貞升 健志矢野 一好諸角 聖
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2007 年 48 巻 1 号 p. 1-7

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抄録
市販食品由来の酵母20株について,rDNAの2領域を対象にしたユニバーサルプライマーを用いたDNA塩基配列解析による同定を試みるとともに,API 20C AUXを用いた表現性状試験による同定結果と比較した.この結果,26S領域では食品から分離した酵母20株すべてが種レベルまで同定された.ITS1領域では,16株が種レベルまで同定された.また,表現性状試験およびDNA塩基配列解析による同定結果はすべての株が属レベルで一致した.さらに,食品苦情2事例において表現性状試験のみでは同定が困難であった酵母は,DNA塩基配列解析によって同定が可能となった.
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© 2007 公益社団法人 日本食品衛生学会
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