食品衛生学雑誌
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調査・資料
各種市販食品中のオクラトキシン A, B およびシトリニンの汚染実態調査
田端 節子飯田 憲司木村 圭介岩崎 由美子中里 光男鎌田 国広広門 雅子
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2008 年 49 巻 2 号 p. 111-115

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抄録

HPLCおよびLC/MS/MSを使用した同時分析法により,市販食品中のオクラトキシン(OT) A, Bおよびシトリニン(CIT)の低濃度(0.1 μg/kg)までの汚染実態調査を行った.また,一部の試料についてはアフラトキシン(AF)などのカビ毒についても調査を行った.その結果,157試料中,国産表示の2試料を含む44試料から0.11~4.0 μg/kgのOTAが検出され,カカオパウダー,インスタントコーヒーなどで検出率が高かった.OTBは,OTA含量が比較的高い試料から0.10~1.8 μg/kg検出された.また,穀類でOTAとCITおよびデオキシニバレノール,カカオでOTAとAFとの複合汚染が認められた.コーヒー豆中のOTAは約30%が抽出液に移行した.

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© 2008 公益社団法人 日本食品衛生学会
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