食品衛生学雑誌
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LC-MS/MSを用いた農産物中残留農薬の迅速試験法に関する検討
岩越 景子田村 康宏大塚 健治富澤 早苗八巻 ゆみこ増渕 珠子中川 由紀子増田 諒子佐藤 千鶴子笹本 剛生高野 伊知郎
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2014 年 55 巻 6 号 p. 254-260

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抄録

LC-MS/MSを用いた農産物中残留農薬の迅速試験法について検討した.試料10 gに,アセトニトリル30 mLを加えホモジナイズ後,無水硫酸マグネシウム4 g,塩化ナトリウム1 gおよびクエン酸緩衝剤を加えて農薬を抽出した.また,夾雑成分を除去するため,独自の3層固相カラム(C18/GC/PSA; 60/30/60 mg)を使用した.また試験液の測定は,2台のLC-MS/MSを組み合わせ,スケジュールドMRMモードで実施した.厚生労働省通知の妥当性評価ガイドラインに従って,5種の農産物(玄米,キウィー,キャベツ,かんしょ,ほうれんそう)における,本法の妥当性評価を行った.結果,60農薬中,ガイドラインによる評価基準を満たしたものは,玄米で58,キウィーで59,キャベツで55,さつまいもで55,ほうれんそうで56農薬であった.本法は,農産物中残留農薬の日常検査に有用であることを確認した.

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© 2014 公益社団法人 日本食品衛生学会
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