食品衛生学雑誌
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調査・資料
ヘッドスペース-GCによるポリスチレン製器具・容器包装中の揮発性物質試験の妥当性評価と実態調査(1998~2014年)
尾崎 麻子岸 映里金子 令子大嶋 智子清 水充河村 葉子
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2015 年 56 巻 4 号 p. 166-172

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抄録

ヘッドスペース-GCを用いたポリスチレン(PS)製品中の揮発性物質(スチレン,トルエン,エチルベンゼン,イソプロピルベンゼンおよびプロピルベンゼン)試験法を検討した.PS製の器具10試料について本法と公定法で測定を行い比較した結果,いずれの化合物もほぼ一致した測定値が得られた.また,本法の妥当性評価を実施した結果,真度は100.4~102.8%,併行精度は3.7~6.3%,室内再現精度は6.0~11.1%と良好であり,すべて目標値を満たしていた.本法は公定法と異なり機器の汚染もなく優れた分析法である.本法を用いて測定したPS製器具・容器包装58試料はすべて基準値を満たし,入手年や生産国による明らかな傾向は見られなかった.

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© 2015 公益社団法人 日本食品衛生学会
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