食品衛生学雑誌
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妥当性評価
汎用マトリックス添加標準溶液を活用した野菜類および果実類中の残留農薬一斉分析法の妥当性評価
福井 直樹高取 聡山口 聡子北川 陽子吉光 真人小阪田 正和梶村 計志尾花 裕孝
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電子付録

2015 年 56 巻 4 号 p. 178-184

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抄録

GC-MS/MSを用いた残留農薬の一斉分析においては,マトリックス効果を補正するため,マトリックスマッチング法が多用される.しかし,多種類の試料の分析には,その種類ごとにマトリックスマッチング標準溶液を調製する必要があり煩雑で時間を要する.そこでマトリックス効果を補正し,かつマトリックスマッチング標準溶液に代用可能な,多種類の試料に共用できる標準溶液(汎用マトリックス添加標準溶液)を,ポリエチレングリコール,野菜果実ジュースおよびトリフェニルリン酸を活用し考案した.次に,ばれいしょ,ほうれんそうおよびりんごに168農薬を添加(添加濃度:0.010および0.050 μg/g)し,マトリックスマッチング法および汎用マトリックス添加標準溶液を用いた定量法(PEG-VFJm併用法)の双方で妥当性評価を実施した.これら3試料において,マトリックスマッチング法で目標値を満たした農薬数は144~158であり,PEG-VFJm併用法では129~149であった.汎用マトリックス添加標準溶液を活用すれば,迅速で効率的な分析が実施可能であることが示唆された

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© 2015 公益社団法人 日本食品衛生学会
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