食品衛生学雑誌
Online ISSN : 1882-1006
Print ISSN : 0015-6426
ISSN-L : 0015-6426
ノート
パンフィリング中におけるマウスノロウイルスの生残性と加熱変性リゾチームを用いた不活化について
高橋 迪子 安田 祐加高橋 肇武内 章久田 孝木村 凡
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 59 巻 2 号 p. 89-92

詳細
抄録

本研究では,菓子パン等の材料であるフィリング中におけるノロウイルスの生残性と,近年抗ウイルス効果が見いだされた加熱変性リゾチームの有効性を検証した.小売店で購入したチョコレートクリームおよびマーマレードジャムにMurine norovirus-1 (MNV-1) を4.5 log PFU/g接種し,4℃で5日間保存したところ,MNV-1の感染価は5日間ほとんど減少しなかった.一方,加熱変性リゾチームをこれらフィリング中に1%添加することで,フィリングに接種したMNV-1は0.9~1.2 log PFU/g減少した.

著者関連情報
© 2018 公益社団法人 日本食品衛生学会
前の記事 次の記事
feedback
Top