食品衛生学雑誌
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LC-MS/MSによる鶏組織およびその加工品中の7種の抗ウイルス剤一斉分析法
朝倉 敬行 北村 真理子安本 三穗竹内 理貴中里 光男安田 和男
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2022 年 63 巻 1 号 p. 1-11

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抄録

LC-MS/MSを用いた鶏組織およびその加工品中からの7種の抗ウイルス剤(アマンタジン,リマンタジン,アルビドール,ラニナミビル,オセルタミビル,ペラミビル,ザナミビル)の分析法を確立した.

試料からメタノール–水(9 : 1)で抽出し,InertSep MAXミニカラム(上側)及びInertSep MCXミニカラム(下側)を連結したタンデム型のミニカラムで精製した後,LC-MS/MSで測定した.

鶏組織および鶏卵など6試料に適用した結果,真度77.9~97.5%,併行精度1.7~9.2%の良好な結果が得られた.また,焼き鳥,唐揚げなどの加工品9試料に適用した結果,真度72.6~99.2%,併行精度3.0~11.2%の良好な結果であった.

開発した試験法を鶏の組織と鶏卵の12試料および焼き鳥,唐揚げ,サラダチキン,チキンステーキ,チキンカツなど30試料の加工品の実態調査を行ったところ,抗ウイルス剤は検出されなかった.

開発した試験法は,鶏組織だけではなく加工品等にも適用できることが確認された.

本分析法における定量限界値は,0.01 mg/kgであった.

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© 2022 公益社団法人 日本食品衛生学会
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