食品衛生学雑誌
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冷凍魚介類における大腸菌群と腸球菌の測定の意義に関する比較検討
堀江 進山形 誠井上 広志和泉 力
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1974 年 15 巻 2 号 p. 110-115

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抄録

市販冷凍魚介類50試料について, 生菌数, デソキシコーレイト寒天による大腸菌群およびAE寒天平板による腸球菌の測定値を比較したところ, 生菌数と腸球菌数の間にはかなりの関連性がみられたが, 大腸菌群数と生菌数あるいは腸球菌数との関連性は低かった.
冷凍魚介類試料において腸球菌に比べて大腸菌群の測定値の低い場合の多いのは, 大腸菌群の方が凍結貯蔵中にすみやかに死滅する点だけでなく, 生残菌の中の大部分がデソキシコーレイト寒天において集落形成能を失うことにもよることを明らかにした.

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