1978 年 19 巻 2 号 p. 172-177_1
ポリスチレンから食品中へ移行するスチレンモノマー (SM) およびエチルベンゼン (EB) の分析法を検討した. 分離装置は改良した精油定量器を, 抽出溶媒としてn-ペンタンを用い, 60分間加熱蒸留し, n-ペンタン層を試験溶液としてマスフラグメントグラフィーにより定量した. 本法によるSMを含めた揮発性成分の回収率は乳酸菌飲料, カップめん (液体部分) 共に良好であった. また本法によると, 分析時間が短縮でき, 妨害物質が存在しても定量可能である.