食品衛生学雑誌
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市販冷蔵そう菜類・鮮魚介類から分離した低温酵母のタンパク及び脂肪分解能
小畠 満子倉田 浩
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1983 年 24 巻 6 号 p. 532-539_1

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抄録

市販冷蔵そう菜類・鮮魚介類から分離した低温酵母の生育温度範囲を調べ, 5°, 15°, 25°培養におけるタンパク (カゼイン) 及び脂肪 (バター, 牛脂) 分解能試験を行った. 5°, 15°, 25°, 7日培養におけるタンパク分解能陽性率は, それぞれ21.2%, 18.2%, 15.2%, 脂肪 (バター) 分解能陽性率は, それぞれ30.3%, 60.6%, 54.5%であった. 15°培養の4日以内にタンパク, 脂肪分解能を示した酵母は Candida, Cryptococcus, Debaryomyces, Leucosporidium, Rhodotorula, Trichosporon の6属14菌種であった. 5°培養の4日以内にタンパク, 脂肪分解能を示した酵母は Candida lipolytica, C. parapsilosis, C. santamariae, C. valida, C. zeylanoides, Cryptococcus laurentii, Leucosporidium gelidum, Trichoporon pullulans の4属8菌種であった. 特に後の3菌種は, 強いタンパク・脂肪両分解能を示す菌種であった

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