クエン酸ナトリウムが缶瓶詰のフラットサワー型の変敗を起こす高温性 B. stearothermophilus などの芽胞に対して強い発芽抑制効果を示したので, この原因を調べるため芽胞をクエン酸ナトリウム溶液などで前処理し, 漏洩する金属イオン量と発芽及び耐熱性との関係について検討した. その結果, Ca及びMgの漏洩量と発芽に相関があること, 前処理の条件により漏洩量が異なること, 処理溶液の種類及び処理条件にかかわらずCaとMgの漏洩比がほぼ一定であることが判った. 耐熱性については顕著な差はなかった.