食品衛生学雑誌
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給与飼料中のスルファモノメトキシンの鶏体内移行及び残留
永田 知子佐伯 政信脇 雅之片岡 実鹿野 茂
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1990 年 31 巻 2 号 p. 159-165_1

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抄録

ブロイラーの4週齢の雛を4群に分け, その3群にはスルファモノメトキシン (SMM) を, それぞれ25,50及び100ppm含有する飼料を3週間給与し, その後, SMM無添加飼料を与えた. 残り1群は, SMM無投与の対照群とした. SMM投与中及び投与中止後, 各群3羽ずつと殺して, 血液, 心臓, 肝臓, 脾臓, 筋胃, 後肢筋, 胸筋及び脂肪を採取し, それらのSMM濃度を高速液体クロマトグラフィーで測定した. 各組織中のSMM濃度は, 飼料中のSMM濃度の増加に伴い高くなった. 各群ともSMM濃度の高い組織は, 血液, 心臓, 及び肝臓で, 最も低い組織は脂肪であった. 投与中止後, 2日目には, SMMはすべての組織で定量限界値0.01ppm未満となった.

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