食品衛生学雑誌
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段階溶出高速液体クロマトグラフィーによる畜水産物中の残留合成抗菌剤の迅速一斉分析法
村山 三徳内山 貞夫斎藤 行生
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1991 年 32 巻 3 号 p. 155-160_1

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抄録

畜水産物に残留する13種類の合成抗菌剤の一斉分析法を確立した. 試料からアセトニトリルで抽出し, 精製はヘキサンとの液-液分配により行った. 測定はHPLCで, 段階溶出により一斉スクリーニングを行い, 検出された合成抗菌剤について最適なHPLC条件で定量し, UVスペクトルを測定して定性を行った. 本法による各合成抗菌剤の定量下限は10~50ppbであり, 従来法と比べ迅速, 簡便で, 精度の高い分析法であった. また研究機関10か所において, スルファジミジン, オキソリン酸, ナイカルバジンについて, 標準添加試料の分析を行った結果, 本法は正確さ, 再現性においても優れていた.

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© 社団法人 日本食品衛生学会
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