食品衛生学雑誌
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日本における食事経由のダイオキシン関連物質の摂取量
高山 幸司宮田 秀明青笹 治味村 真弓樫本 隆
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1991 年 32 巻 6 号 p. 525-532_1

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抄録

大阪府において, 1977, 1985及び1990年にトータルダイエット-マーケットバスケット法によって採取, 調理後, 13群に分別保存されていた39試料を用いて食事経由の polychlorinated dibenzo-p-dioxins (PCDDs), polychlorinated dibenzofurans (PCDFs) 及び coplanar PCBs (Co-PCBs) 摂取量を調査した. その結果, 2,3,7,8-Tetrachlorinated dibenzo-p-dioxin Toxic Equivalent (TEQ) として, PCDDs, PCDFs 摂取量はそれぞれ40及び135pg TEQ/day, 合計175pgTEQ/dayであった. また, 同様の毒性を示す Co-PCBs 摂取量は, Hanberg らの係数を用いて算出すると, 660pg TEQ/dayであった. さらに, 日本人は, PCDDs+PCDFs 及び Co-PCBs 共に, 欧米人より多食する魚介類を主要経路として, 食物経由の6割を摂取することが明らかになった.

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© 社団法人 日本食品衛生学会
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