食品衛生学雑誌
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GC及びGC/MSによるワイン中のメチルイソチオシアネートの分析法
内山 貞夫武田 寿小林 昭彦伊藤 澄夫桜井 裕之多田 善彦青木 岳細貝 猛山中 崇彰前川 吉明吉川 礼次伊藤 一夫斎藤 行生
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1992 年 33 巻 6 号 p. 603-608_1

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抄録

ワイン中のメチルイソチオシアネート (MITC) の簡易かつ迅速な分析法を確立した. MITCは試料から酢酸エチルで抽出, 直接NPD-GCで定量した. また, FPD-GC (Sモード) 及びGC/MSでも確認した. 0.044ppm, 0.088ppmのMITCを試料に添加した時の回収率は, 白ワインで89.4%, 83.5%, 赤ワインで81.6%, 75.1%であった. 本法の定量限界はNPD-GCでは0.02ppm, FPD-GC (Sモード) では0.22ppm, GC/MSでは0.05ppmであった. イタリア産ワイン30銘柄について実態調査を行ったところ, このうち3銘柄からMITCを0.087~0.349ppm検出した.

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© 社団法人 日本食品衛生学会
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