食品衛生学雑誌
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凍結処理法を応用したタマネギ中のエチオフェンカルブ, ディルドリン及びキャプタンの定量
長南 隆夫
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1993 年 34 巻 6 号 p. 532-534_1

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抄録

FPD (Sモード)-GC及びECD-GCを用いたタマネギ中のエチオフェンカルブ, ディルドリン, キャプタンの迅速定量法について検討した. 凍結した試料をリン酸溶液中で磨砕後, 含水アセトンで抽出し, 抽出物をヘキサンで再抽出した. エチオフェンカルブは抽出液をそのままFPD (S)-GCで, ディルドリン及びキャプタンはフロリジカラムクロマトグラフィーで精製後ECD-GCで分析すると妨害ピークは認められなかった. このときの農薬の回収率は84%以上であった. 一連の研究結果からFPD (P)-GC, FPD (S)-GC及びECD-GCを用いるタマネギ中の残留農薬の定量においては, 本法を用いると他の農産物における定量法をそのまま適用できることが判明し, 定量の簡便, 迅速化が可能となった.

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© 社団法人 日本食品衛生学会
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