食品衛生学雑誌
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農産物中カーバメイト系農薬の沈殿法による精製及びベンジル誘導体化GC/MSによる分析法の検討
秋山 由美武田 信幸足立 一彦
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1995 年 36 巻 1 号 p. 42-49_1

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抄録

農産物中のカーバメイト系農薬の分析において, メタノール抽出後, 硫酸亜鉛・ホウ砂を用いて精製する簡便な前処理法を開発した. また, 熱分解しやすい10種のカーバメイト系農薬は, アルカリ性で加水分解した後, ベンジル誘導体にして, GC/MS (SIM) により定量した. 12種のカーバメイト系農薬を15種の農産物に添加したときの回収率は63.8~134.8%であり, 検出限界は0.005~0.02ppmであった. 309検体の農産物について実態調査を行った結果, 4検体からメソミルもしくはチオジカルブ (0.02~0.15ppm) を, 7検体からカルバリル (0.01~0.09ppm) を検出した.

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© 社団法人 日本食品衛生学会
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