食品中に残留する抗生物質の系統別推定の一助とするため, 24種抗生物質の畜水産食品抽出液中での耐熱性を沸騰水中, 121°, 酸性 (pH 2) 下121°, 塩基性 (pH 12.5) 下121°(各15分) の4加熱処理による抗菌活性の変化として, ペーパーディスク法を用いて調べた. その結果, 無加熱液に対する4加熱処理液の抗菌活性の変化のパターンが抗生物質の種類によりそれぞれ異なった. 従って, これらの4加熱条件下での抗菌活性の変化のパターンを調べることにより, 未知の残留抗生物質の推定を行う一助になり得ることが分かった.