食品衛生学雑誌
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GCによる農産物中のアセフェート及びメタミドホスの定量法
小川 貴史岡本 尚子谷口 勝彦山下 健司西田 政司樋口 初良
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1997 年 38 巻 4 号 p. 204-210_1

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抄録

農産物中のアセフェート, メタミドホスをGC-FPDで測定する際, 回収率が100%を越え定量が困難であった. これは, 標準液ではカラムに農薬の吸着が起こりやすいためであると考えられる. 今回アセフェート, メタミドホスの標準液に酵母エキスを添加することにより, 農薬のカラムへの吸着が少なくなることが判明した. 本法により農産物10gにアセフェート1.0μg, メタミドホス0.5μg添加時の回収率は, アセフェートは97~99%, メタミドホスは80~92%となった. また, 447農産物の調査を行ったところ, 10農産物からアセフェートが0.03~1.2ppm, 7農産物からメタミドホスが0.01~4.3ppmの範囲で検出された.

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© 社団法人 日本食品衛生学会
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