食品衛生学雑誌
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市販食品製造用α-アミラーゼ製品の統一活性測定法の検討
広門 雅子平田 恵子植松 洋子貞升 有紀伊藤 弘一鈴木 助治
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1997 年 38 巻 5 号 p. 341-346_1

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抄録

食品製造用の細菌及びカビ由来α-アミラーゼの活性測定について日本薬局方, 国税庁方, JECFA規格, FCC規格などの方法を比較検討し, ルーチン検査に適用可能な統一的なものとして, 基質に1%溶性デンプン溶液を用い, pHは5.7, 温度は40℃の条件でα-アミラーゼを反応させ, 6~14分の間でヨウ素デンプン反応の呈色が青から赤に変色した時点の吸光度を620nmで測定する方法を考案した. 本法を用いて, 細菌由来8種, カビ由来3種の市販製品の酵素活性を測定した結果, 活性値は細菌由来が790~83,500U/g, カビ由来が8,800~17,700U/gであった. 全試料について4~5回測定を行ったときの変動係数は, 2.5~6.5%で良好な精度が得られた. また本法における試料当たりの定量限界は50U/gであった.

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© 社団法人 日本食品衛生学会
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