日本食育学会誌
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調査報告
食品添加物に対する認識改善教材の開発と効果の検討
田村 昌彦稲津 康弘野中 朋美江渡 浩一郎堀口 逸子松原 和也上田 彩子和田 有史
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2025 年 19 巻 3 号 p. 119-129

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抄録

〔目的〕食品添加物に関する適切な認識を向上させるための教材を開発した。また、開発した教材を実際に中学生、および、高校生に実施し、その効果を検証した。

〔方法〕教材の開発は二重課程理論に基づき、熟考を促すように設計した。その後、開発教材について、2種類の教材提示方法を用いて教材の効果の検証を行った。1種類はカードゲーム形式であり、もう1種類は解説文の提示であった。いずれも、教材提示の前後に評価用テストを行い、事後の評価用テストの成績が向上するかどうかを確認した。これらを中学生、および、高校生に実施した。

〔結果〕評価用テストの分析の結果、中学生、高校生ともにいずれの提示方法においても事後の評価用テストで正答率の向上が認められた。

〔結論〕食品添加物に関する適切な認識を向上させるためにも、中学生以上では当該領域を熟考する機会を与えることで、適切な判断を向上させることができると考えられる。

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