抄録
耳鼻咽喉科医が,誤嚥防止術や気管切開術を除くと,摂食・嚥下障害児に関わる機会は少ない。しかし,我々耳鼻咽喉科医が果たすべき役割は少なくない。嚥下機能の評価も重要な役割である。小児科主治医や子供の摂食に関わる医療従事者や家族は,摂食に関して大きな問題や不安を持つ。嚥下機能評価のために,子供は耳鼻咽喉科を受診する。これらの問題や不安を解決するために,嚥下機能を的確に評価する必要がある。その評価法として嚥下造影検査(VF)は重要である。しかし,哺乳障害を持つ乳幼児や経口摂取経験のない子供・意思疎通の困難な子供も多い。適切な VF の施行には大きな課題がある。その解決策の一つは,子供の嚥下機能評価ができる最適な VF の環境・条件を考えながら,事前の情報収集を詳細にすること。次に,子供の問題を解決するために嚥下機能の的確な評価を行うのだから,VF が画一的であってはならないということである。