松江市立病院医学雑誌
Online ISSN : 2434-8368
Print ISSN : 1343-0866
肺病変の急激な悪化をきたした自己免疫性膵炎の一例
伊藤 博崇田中 新亮山田 稔吉村 禎二河野 通盛三浦 将彦村脇 義之谷村 隆志杉原 誉明小西 龍也
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2012 年 16 巻 1 号 p. 83-88

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抄録
症例は66 歳の女性で、黄疸、肝機能障害、高血糖を近医で指摘され入院した。膵癌が疑われたが、精査の結果自己免疫性膵炎と診断し、プレドニゾロン35 mg を投与開始した。膵・胆管病変の明らかな改善を認めたが、ステロイド漸減中に呼吸困難・低酸素血症をきたし、間質性肺炎が疑われ再入院した。ステロイドパルス療法に反応せず、人工呼吸器管理としたが、間質性陰影増悪、両側気胸を合併し、第110 病日後に呼吸不全増悪により死亡した。病理学的検討はなされておらず不明な点が多いが、IgG4 関連間質性肺炎を強く疑った。
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© 2012 松江市立病院
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