2008 年 29 巻 1 号 p. 3-7
Plastic bronchitisは気管支腔内に鋳型様の粘液栓が形成され,それが内因性の異物となり,気道が閉塞される病態である. 今回我々は3例経験したので報告する. 3例とも気道感染様症状が主訴であり,気管支鏡を使用し鉗子にて除去された. 気管支鏡を施行する前に確定診断をすることは困難であった. 呼吸困難,無気肺を呈する場合,肺炎や外因性の気管支異物の他に,本疾患も鑑別として考える必要がある. また死に至ることもあるため疑われた場合は,速やかに気管支鏡を施行するべきであると考えられた.