抄録
保育士養成校の1・2年生を対象に学生の生育歴や生活環境、学年による違いが語想起課題の成績に
影響を及ぼすか、語想起課題は学習成果の変化を捉えることができるか質問紙調査を行った。その結
果、想起課題別では有意差が確認されたものの、学年別、生育歴等の違いでは有意差は確認されなかっ
た。2年生を実習体験後、1年生を実習体験前と仮定した場合、学習1年間の差は語想起得点という形
では表すことが出来ない可能性があると指摘した。しかしながら先行研究の知見を踏まえるならば、同
一の資格を目指す集団内での比較ではなく、例えば高校生と短大2年生等異なる集団での比較では違い
が生じる可能性があること、個々の能力変化を示す測度としてであれば有益な手法となる可能性がある
ことが推測される結果となった。今後の研究の展開としては、時系列変化を追跡する、有意差の背景と
なる要素を理論的に裏付けるなどの研究が考えられる。