抄録
2024年4月に認定資格となる子ども家庭ソーシャルワーカーについて、その課題と国家資格化へ向けてどのように対応していくことが求められるのか議論した。まず資格について児童福祉法等の一部を改正する法律を基に、どういった理由から資格化され、何が求められているのかを整理した。そして子ども家庭福祉の認定資格の取得に係る研修等に関する検討会とりまとめ、および、資格認定機関であるJSWC(JASWE)からその資料を参照して、どのような業務を持つ資格なのか、資格を得るために必要な要件等について整理・解説した。そのうえで、子ども家庭ソーシャルワーカーが有すべきソーシャルワークの基盤について考察した。虐待などの社会的課題が急増する中、急務として設けられた資格であることが課題であり、また保育士業務の多忙さから、保育士が子ども家庭ソーシャルワーカーになる事
への懸念を述べた。もし保育士を子ども家庭ソーシャルワーカーのルートとするなら、保育実習に見学実習をあらかじめ付加しておき、保育士のソーシャルワーカー機能の養成に力点を置くことも一つの手段であると提言した。そしてまた、国家資格化を迎えるにあたって、その定義・理念・原理・原則を議論することで資格として磨かれ、またこれを契機にさらにソーシャルワークについても議論されることが必要であると指摘した。