2016 年 2016 巻 9 号 p. 10-15
近年、本学の造形表現の授業での学生の活動の様子をみていると絵を描くことに対する苦手意識を持つ学生が増えている印象を受ける。描両活動に対する苦手意識を解放し、自由な表現を引き出すためにはどうすればよいか。これは筆者にとって、またこれから子どもと造形活動を行う学生にとっての課題である。今回筆者の担当している図画I作教育法の絵画表現の分野では描画に対しての苦手意識が生まれる理由を探りながら、「子どもの自由で豊かな表現活動を引き出すためにはどうしたらよいか」ということをテーマに模擬授業の実践を行った。本稿ではこの描画活動の模擬授業を振り返り、指導者に必要な子どもの表現に対する視点や指導の方法について考察する。