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近年, ロボット群を自律化し, より広範な作業へ適用することが期待されている. しかし, ロボットの台数やロボットの行動範囲が大きくなるにつれ, 通信機構を維持することが非常に難しくなる. そこで環境における局所的な情報に着目し, それらを管理, 検出, 共有する手段としてIntelligent Data Carrier(IDC)を利用する. 本研究では, 群ロボットの枝路選択に焦点を当てる. 群ロボットを考慮した枝路選択では, ある時刻でのロボット同士の干渉や通行止めといったことを考慮することにより交通状態を円滑にすることが可能である. 本稿では環境内でランドマークとして用いたIDCに情報を読み書きすることにより, ロボット群が自律的に誘導情報を環境内に構築し, 繰り返し搬送作業において柔軟に適応していく手法を構築することを目指す.