2025 年 28 巻 p. 41-54
本研究は、対人関係に係る異文化適応1に影響する要因を明らかにすることを目的に、162人の在日中国人を対象に質問紙調査を行った。対人関係の適応と関連する質問項目を因子分析にかけたところ、プライベートな人間関係、対日本人感情、パブリックな人間関係という3つの因子が抽出された。次に、パス解析によって各因子にどのような要因が関与しているかを考察した結果、日本語力、ソーシャル・サポートがプライベートな人間関係の適応に正の影響、滞日期間がパブリックな人間関係の適応に正の影響を与えていることが分かった。また、差別経験が対日本人感情とパブリックな人間関係の適応に負の影響を与えていることと、ソーシャル・スキルの下位尺度である外向型スキルがすべての因子に正の影響があることも明らかになった。