日本シルク学会誌
Online ISSN : 1881-1698
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原著
生糸の繊度むら検査における繊度糸長と分散成分及び連続性の関係
神津 剛夫
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1997 年 6 巻 p. 1-7

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抄録
 検査繊度21デニール及び27デニールの生糸各50荷口、計100荷口を選び、各荷口共50ボビンについて、100回繊度糸8本を連続して採取した。全分散に占めるかせ間分散の割合の平均は、21、27デニールとも、100回繊度糸では約32%、200回繊度糸では約41%、400回繊度糸では約52%となった。かせ間分散 > かせ内分散となった荷口は100回繊度糸ではわずかであったが、400回繊度糸では半数以上に見られた。
 分散成分相互の相関係数の値から、かせ間分散とかせ内分散及びかせ間分散とかせ間分散の割合の間には正の相関が認められた。かせ間分散の割合と全分散との相関係数の値からは、一定の関係は認められなかった。連続性について調べた結果、時間の遅れ1に対する自己相関係数の値からみて、100回繊度糸においては連続性が無視できない荷口が認められた。
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© 1997 日本シルク学会
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