理科教育学研究
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原著論文
中学生の遺伝学習に対する認識 : ファストプランツの有効性の検証
安藤 秀俊
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2009 年 49 巻 3 号 p. 13-22

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抄録

平成20年3月に告示された学習指導要領によって,中学校では遺伝の規則性に関する学習が約10年ぶりに再復活した。この遺伝学習は,実験における教材の選定が難しい単元の一つである。そこで,中学校の遺伝学習に適している動植物を教材面から再検討するため,過去の一遺伝子雑種の遺伝教材をレビューした。その中で,アブラナ科のファストプランツに着目し,遺伝教材としての効果を探るため,本学附属中学校において授業実践を行った。その際授業の前後で遺伝学習に対する生徒の意識を調査した。その結果,遺伝学習はやや難しいとの認識はあるものの,その学習には好意的で積極的に取り組もうとする意識が認められ,さらに深く学びたいという意欲も有意に観察された。

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© 2009 日本理科教育学会
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