2010 年 50 巻 3 号 p. 117-125
本論では,10代から60代までの年代別に,幼少期における自然体験と自然科学への関心・自然に対する心情との関連性を考察する。その結果,自然科学への関心・自然に対する心情は,若年層ほど減少傾向であった。さらに,幼少期における自然体験と自然科学への関心・自然に対する心情に,弱い相関がある項目と,ほとんど相関がない項目が存在することが判明した。今後は,これらの調査結果を幼児教育や小学校教育における子どもの自然との関わりを豊かにする環境構成に反映させることが課題である。