2016 年 57 巻 2 号 p. 169-183
平成2年~26年の25回にわたる大学入試センター試験本試の理科基本4科目の公開された平均得点, 同標準偏差及び設問別平均得点率をもとに, 出題問の難度や受験者の学力の統計的尺度として新しく関数「出問易難度」及び「学力分散度」を定義した。その上で, これらや平均得点の回帰分析, 年度間及び科目間較差, 学習指導要領改訂の影響などを素点方式による統計的手法により総括した。25年間通年における各科目平均得点は所期目標の60点代に収斂するも, 標準偏差に増大傾向がみられた。学習指導要領改訂による科目平均得点への影響はほとんどみられなかったが, 出題問に対する解答箱の数・配点による科目間較差が特に物理で, また受験者の学力分散による年度間較差が生物でみられ, 平成18年の大学入試制度の変更による影響が化学受験者数の減少や物理, 生物の平均得点, 出問易難度, 学力分散度の増大にみられた。