日本女性科学者の会学術誌
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国際会議ICWES11論文特集「環境保全のための科学と技術」
日米医学部におけるジェンダーの実態
演中 すみ子山口 陽子大島 美恵子
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2000 年 1 巻 1 号 p. 53-56

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抄録

医学部において女子学生と女性教官の占める推移について調べた。日本の過去20年間とアメリカの過去10年聞について調べ,比較検討した。学生については1987年の日本の女子学生数は19.7%であり,1988年のアメリカにおいては33.4%であった。10年間の聞に医学部女子学生数は増加し,1997年の日本では30.3%,アメリカでは42.6%であった。同様に女性教官数も増加の傾向にあった。特にアメリカにおいて顕著であり,すべての職位において40%の培加を示した。しかしながら女性教授の増加は鈍く女性講師は33.5%を占めているのに対し教授は10.4%にとどまっている。一方,日本の女性教官数はアメリカに比較して著しく少なく総教官数でも9.4%,女性教授はわずか2.8%にすぎなった。このことは女子医学生は順調に増加しているにもかかわらず,スタッフとしての女性の進出は著しく低いことを示している。

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