日本女性科学者の会学術誌
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総説
認知機能の発現と制御の脳内機序
玄番 央恵
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2008 年 9 巻 1 号 p. 20-45

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抄録

ヒトの認知機能の発現と制御に関する中枢神経機序を明らかにするため、サルに多くの随意運動課題を訓練し、種々の大脳皮質に埋め込んだ対電極(表面電極と深部電極から構成)を用いて大脳皮質フィールド電位を測定し、種々の認知機能と関連づけて検討した。得られた研究成果の中、本論文では主に前頭葉と頭頂葉がどんな認知機能の発現と制御に関与するかにつき述べた。さらに種々の認知機能への小脳の関与、及び小脳切除により低下した運動野の運動機能の頭頂葉による代償機能について述べ、リハビリなど臨床応用にも言及した。さらに、高次脳機能への長期間運動の影響を研究するため、「さる運動装置」を民間企業と共同開発した。本装置で2匹のサルに下肢運動を長期間行わせた後、外部刺激始動性上肢運動の学習中に大脳皮質フィールド電位の計測と行動学的観察を行って対照群と比較検討し、学習能力向上への長期間運動の有用性を明らかにした。

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© 2008 日本女性科学者の会
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