Skin Cancer
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一般演題
低用量docetaxelによる化学療法と放射線療法で加療した高齢者の血管肉腫
菅 崇暢栁瀬 哲至河合 幹雄秀 道広
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ジャーナル 認証あり

2013 年 28 巻 1 号 p. 20-23

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抄録

血管肉腫は手術療法,化学療法,放射線療法,免疫療法を組み合わせて治療するが,高齢者では全身状態や合併症のため治療法の選択に苦慮することが多い。我々は,低用量docetaxel(DTX)による化学療法と放射線療法(RT)の併用(以下DTX+RT)で加療した80歳以上の血管肉腫患者4例を経験したため,治療効果や合併症,予後などを報告する。DTXを低用量で投与したが,腫瘍は縮小し,4例の平均生存期間は17.1ヵ月であった。副作用として骨髄抑制は生じなかったが,食欲不振や胸水貯留がみられた。副作用に注意が必要であるが,低用量DTX+RTでの治療は高齢者にとってQuality of Life(QOL)を維持しつつ効果が期待できる治療法と考えられた。

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© 2013 日本皮膚悪性腫瘍学会
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